酒米「雄町」を生んだ岡山は、個性豊かな日本酒をはじめ、フルーツを使ったお酒やクラフトビール、ワインも楽しめる地域です。米づくりや醸造へのこだわりに触れる酒蔵見学、お酒と料理を味わう食事、お土産選びまで。岡山のお酒の魅力を紹介します。
「よい米」「よい水」「よい技」が育む岡山のお酒



岡山の日本酒を支えているのは、良質な米と水、そして受け継がれてきた醸造技術です。岡山は酒造りに適した米「酒米」の産地で、なかでも岡山発祥の「雄町」は、全国の酒蔵で使われています。蔵ごとに選ぶ米や仕込み水、造り方が異なり、香りや旨み、口当たりにもそれぞれの個性が表れます。


岡山のお酒の楽しみは、日本酒だけではありません。果物の風味を生かしたワインやリキュールも造られています。例えば、辻本店の「ゆず酒」は、岡山県久米南町産のゆず果汁と日本酒を合わせたお酒。冷やしてそのまま飲むほか、ロックやソーダ割りなどでも楽しめます。


また、岡山の伝統工芸「備前焼」の酒器を選ぶのも、旅の楽しみのひとつ。土の風合いや器の形、手に持ったときの感触にも注目して、お気に入りのお酒と酒器を探してみてください。
参照:JA全農おかやま・雄町の解説、宮下酒造・醸造所と仕込み水、辻本店・ゆず酒
「幻の酒米」と呼ばれた雄町で造る日本酒

「雄町」は、1859年に発見された岡山発祥の酒米です。「山田錦」や「五百万石」など、現在広く使われている酒米のルーツとなった品種でもあります。

背が高く栽培が難しいことから、一時は生産量が大きく減り、「幻の酒米」と呼ばれるようになりました。その後、造り手たちの要望に支えられて生産が回復し、現在は全国の酒蔵で使われています。
雄町で造る日本酒は、ふくらみのある味わいや米の旨みが魅力。精米の程度や醸造方法によっても印象が変わるため、蔵や銘柄ごとの違いを楽しめます。岡山で日本酒を選ぶ際は、ラベルに書かれた酒米の名前にも注目してみてください。
日本酒の酒蔵
見学、食事、買物など、楽しめる内容は施設によって異なります。見学を希望する場合は、各施設の案内から実施日や予約方法を確認してお出かけください。
宮下酒造(酒工房 独歩館)|岡山市

1915年創業の宮下酒造は、日本酒「極聖(きわみひじり)」をはじめ、クラフトビール「独歩」、ウイスキーなど、多彩なお酒を手がけています。

併設の「酒工房 独歩館」にはレストランとショップがあり、お酒と料理の組み合わせを楽しんだり、お土産を選んだりできます。工場見学は事前予約制で、見学場所や試飲内容の異なるコースを用意。興味のあるお酒に合わせて選べるのも魅力です。
JR岡山駅から一駅の「西川原・就実駅」から徒歩約3分と、公共交通機関で訪れやすい施設です。
宮下酒造(独歩館)とあわせて訪れたい「岡山後楽園」
日本三名園のひとつ「岡山後楽園」は、岡山藩主・池田綱政が築いた大名庭園です。広々とした芝生や池、季節の花々が彩る園内を散策できます。独歩館での食事や買物と組み合わせて、岡山市内の歴史と食文化を楽しんでみてはいかがでしょうか。
赤磐酒造|赤磐市

1923年創業の赤磐酒造は、地元の雄町米や朝日米などを使い、日本酒「桃の里」を造る酒蔵です。米を蒸す工程にこだわり、伝統的な和釜と甑(こしき・米を蒸す道具)を使った酒造りを続けています。

予約制の酒蔵見学では、実際に使われている和釜を見学でき、試飲やお酒の購入も可能です。原料や道具、造り手の工夫を知ることで、日本酒の楽しみ方が広がります。
丸本酒造|浅口市

1867年創業の丸本酒造は、米づくりから取り組む酒蔵です。自家栽培の酒米を使った日本酒を手がけ、原料となる米と酒造りのつながりを大切にしています。

国の登録有形文化財に登録された歴史ある建物で、現在も酒造りが行われています。お酒の味わいとともに、受け継がれてきた蔵の歴史にも注目したい一軒です。見学を希望する場合は、受け入れ状況を事前にお問い合わせください。
辻本店(御前酒・NISHIKURA)|真庭市

1804年創業の辻本店は、真庭市勝山にある「御前酒(ごぜんしゅ)」の蔵元です。2007年に杜氏に就任した辻麻衣子氏が酒造りを担い、現在は岡山県産の雄町を全量使用して仕込んでいます。蔵独自の「菩提もと」による酒造りにも取り組み、雄町の個性を引き出しています。

歴史ある酒蔵を活用した「NISHIKURA」には、蔵元直営ショップ「SUMIYA」と「お食事処 西蔵」があり、お酒の購入や食事を楽しめます。勝山の町並み散策とあわせて訪れるのもおすすめです。
ワイナリー・ビール工場
ひるぜんワイナリー|真庭市

蒜山高原にあるひるぜんワイナリーでは、ヤマブドウを使ったワインを造っています。併設のショップ「コアニエ」では、ワインの試飲や購入ができ、好みに合う一本を探せます。
レストラン&カフェでは、地元の食材を使った料理とワインを楽しめるほか、ヤマブドウジュースなども用意。蒜山観光の途中に、買物や休憩を兼ねて立ち寄れる施設です。
キリンビール岡山工場

キリンビール岡山工場では、「キリン一番搾り おいしさ実感ツアー」を開催しています。原料や製造工程を学び、工場見学の後にはビールの試飲を楽しめます。
所要時間は約75分。インターネットでの事前予約・決済が必要で、見学案内は日本語です。製造ラインの稼働状況によっては、映像での紹介となる場合があります。料金や開催日、参加条件は、公式サイトでご確認ください。
岡山の酒を購入できるショップ
酒蔵を訪れる時間が取れない場合も、岡山桃太郎空港やJR岡山駅、岡山市中心部の商業施設でお酒を探せます。移動前のお土産選びや、街歩きの途中の買物にご利用ください。取り扱う銘柄や在庫は店舗・時期によって異なります。
岡山桃太郎空港
ターミナルビル2階の「天満屋 空港ショップ」では、地酒やワインをはじめ、岡山の特産品を購入できます。空港を利用する際のお土産選びに便利です。
JR岡山駅
駅直結の「さんすて岡山」には、地酒を取り扱う「おみやげ街道」などがあります。お酒と岡山のお菓子・食品を一緒に選べるため、列車の待ち時間を活用した買物にも便利です。
天満屋 岡山本店
岡山市中心部の表町にある百貨店。地下の食品フロアでのお土産選びとあわせて、岡山のお酒も探してみてください。表町商店街の散策や、市内観光の途中に立ち寄れます。
イオンモール岡山
JR岡山駅周辺でショッピングや食事を楽しめる商業施設です。館内のイオンスタイル岡山には、1階にリカー売場があります。ほかの買物とあわせて、お酒のお土産を探せます。
※見学の実施日・内容、営業時間、商品の取り扱いは変更になる場合があります。お出かけ前に各施設の公式情報をご確認ください。