名古屋から電車でわずか30分。岐阜県・大垣市には、SNSでバズる有名スポットとは一味違う、静かで奥深い日本の美しさがあります。この記事を読めば、大垣のPhotogenicな魅力がまるごと分かります。さあ、カメラを手に、旅に出かけましょう。
大垣ってどんな街? 城下町・水の都・俳聖の終着地
水が育てた城下町

岐阜県の西部に位置する大垣市は、人口約15万人の中規模都市です。
大垣が城下町として栄えたのは、今から約400年前の江戸時代(1603年〜1868年)。大垣城を中心に武家屋敷や商家が立ち並び、中山道(江戸と京都を結ぶ主要街道)や美濃路の重要な宿場町としても栄えました。当時の街並みは、中心市街地や赤坂地区、墨俣地区に今もひっそりと息づいています。
大垣のもうひとつの顔は「水の都」。清らかな地下水が豊富に湧き出し、市内各所に「湧き水スポット」が点在しています。その豊かな水が生んだ銘菓が大垣名物の「水まんじゅう」。透明の器の中に涼やかに揺れる和菓子は、見た目にも美しく、外国人旅行者にも大人気です。
さらに大垣は、日本を代表する俳人・松尾芭蕉(1644年〜1694年)の旅の終着地としても知られています。芭蕉が約2,400kmにおよぶ旅「奥の細道」を終えたのが、ここ大垣。船町湊跡には芭蕉像が静かに立ち、旅人を迎えてくれます。日本の文学と歴史に触れながら、美しい風景を写真に収める。それが大垣ならではの旅の醍醐味です。
アクセス情報
名古屋駅からJR東海道本線(快速)で約30分、大垣駅下車。 東京からは、東海道新幹線で名古屋へ。そこから乗り換え1本で到着します。
大垣のインスタ映えスポット完全ガイド
大垣のインスタ映えスポットは、通年楽しめるものから季節限定の絶景まで多彩。ここでは、大垣のほんの一部を季節ごとに厳選してご紹介します。
通年楽しめるスポット
大垣のランドマークといえば、なんといっても大垣城。1535年に創建されたと伝えられるこの城は、関ケ原の戦い(1600年)で西軍・石田三成の本拠地となった歴史的な城。かつては周囲を水堀に囲まれた難攻不落の名城でした。現在の天守は1959年に再建されたものですが、白亜の天守と青空のコントラストはまさにPhotogenic。城内からは大垣の街を一望でき、夜はライトアップされた幻想的な姿も撮影できます。
「一夜にして城を建てた」という伝説で知られる墨俣一夜城。豊臣秀吉(当時は木下藤吉郎)が1566年にわずか一晩で砦を築いたとされ、日本史のロマンが凝縮されたスポットです。現在の城は1991年に歴史資料館として建てられたものですが、犀川沿いのロケーションが美しく、四季を通じて絵になる風景が広がります。
中山道赤坂宿

中山道赤坂宿は、江戸時代に多くの旅人や大名行列が往来した宿場町の跡。昔ながらの商家建築の路地が残り、まるでタイムスリップしたような写真が撮れます。派手さはないけれど、静かに歴史が染み込んだ街並みは、じっくりと歩いて写真を撮る価値があります。
昼飯大塚古墳

全長約150mを誇る岐阜県最大の前方後円墳。今から約1,600年前、古墳時代(3世紀〜7世紀)に造られたとされる巨大な墳墓です。古墳の上に登ることもでき、頂上からは大垣市街と濃尾平野を見渡す開放的な眺めが広がります。
春のスポット
桜トンネルの舟下り

大垣随一の春の絶景。水門川沿いに咲き誇る桜並木の下を、小舟でゆったり進む「舟下り」は、春の大垣を象徴する体験です。頭上から降り注ぐ花びら、水面に映る薄紅色の桜。まるで一枚の水彩画の中にいるような幻想的な景色が広がります。この体験は大垣でしかできません。
墨俣一夜城・犀川堤の桜並木

一夜城を背景に、犀川堤の桜並木が満開に咲き誇る春の風景は圧巻。城と桜という、日本の春を凝縮したような絵が撮れるスポットです。桜のシーズンは露店がずらりと並び、お祭りを楽しみながら撮影できるのも魅力。
大垣まつり

毎年5月に開催される大垣まつりは、1665年から続く歴史ある祭り。大垣祭の軕(やま)行事はユネスコ無形文化遺産に登録されており、豪華絢爛な軕(やま)が街を練り歩く様子は、見る人の心を揺さぶります。色とりどりの提灯、伝統衣装を身にまとった人々、400店舗近く並ぶ露店。日本の祭り文化を丸ごと体感できる、写真映え抜群のイベントです。
たらい舟

大垣の「水の都」らしさを全身で体感できる、ユニークな体験型フォトスポットです。直径約1.5mの大きな木製のたらいに乗り込み、竹竿一本で水門川をゆらゆらと進む。そのほのぼのとした光景は、見ている人も乗っている人も自然と笑顔になります。
水面の近さと独特の浮遊感は、写真を撮っても動画に残しても映えること間違いなし。他の地域では、なかなかお目にかかれないレア体験のひとつです。
夏のスポット
水まんじゅう

透明のくず餅に包まれた、涼しげな見た目の水まんじゅうは、大垣を代表する銘菓。4月頃から10月頃にかけて市内の和菓子店で販売され、湧き水で冷やされた涼しげなビジュアルはまさにインスタ映え。食べる前にぜひ写真を。あっさりとした甘さで、初めて食べる人でも食べやすい味わいです。
金生山のヒメボタル

6月中旬から下旬の深夜、金生山が魔法にかかります。国内でも見られる場所が限られる「ヒメボタル」が、黄金色の光をチカチカと瞬かせながら飛び交う光景は、まさに日本の夏の奇跡。ゲンジボタルと異なり、点滅が早くて明るいのがヒメボタルの特徴。木々の間を舞う光の粒は、この世のものとは思えないほど神秘的です。
金生山のヒメボタル鑑賞・撮影には事前申し込みが必要です。詳しくは、金生生明星輪寺のホームページ(http://www.mirai.ne.jp/~kinsyou3/)へ。
水門川の万灯流し

毎年8月に行われる万灯流しは、先祖の霊を弔うために水門川に灯篭を流す、日本古来の夏の風物詩。揺らめく無数の灯りが川を染め、幻想的な光景が広がります。日本の「お盆」文化の美しさを肌で感じられる貴重な体験です。
ひまわり畑

8月、大垣市平町に広がるひまわり畑は、見渡す限りのひまわりが青空に向かって咲き誇る壮観な景色。東海道新幹線とのコラボ写真が撮れる、SNSでも大人気の絶景スポットです。
秋のスポット
多良峡の紅葉

大垣市上石津町に広がる多良峡は、紅葉の名所として岐阜県西部随一の評価を受ける渓谷美の宝庫。渓谷に架かる吊り橋を歩けば、川と紅葉のコントラストを間近に楽しめます。都市部の公園紅葉とは一線を画す、野趣あふれる自然の迫力が魅力です。
お茶屋屋敷跡の紅葉

春は牡丹と新緑、秋は紅葉と、四季折々の美しさを見せるお茶屋屋敷は、江戸時代に徳川将軍家の宿泊施設として使われていた格式高い庭園跡です。11月には木々が鮮やかに染まり、色彩豊かなコントラストを生み出します。ひっそりとした空間は、写真を撮る心が自然と研ぎ澄まされる場所です
明星輪寺の紅葉

大垣市赤坂町にそびえる明星輪寺は、日本三大虚空蔵の一つで、その高台からは濃尾平野を一望できます。他の紅葉スポットとは一線を画す聖域感が漂うのも大きな魅力。喧騒から離れ、静かに紅葉と向き合いたい人にこそ訪れてほしい、知る人ぞ知る秋の名所です。
中山道赤坂宿まつり

11月、中山道赤坂宿に歴史絵巻が蘇ります。赤坂宿まつりのメインイベント「姫宮行列」は、江戸時代の皇女和宮行列を中心に歴代将軍に嫁いだ3人の姫宮行列を再現し、往時をしのびます。色鮮やかな衣装をまとった行列が古い宿場町の街並みを歩く様子は、まさに生きた日本の歴史です。
冬のスポット
城下町大垣イルミネーション

師走の夜風が冷たくなるころ、大垣駅通りに光の花が咲き誇ります。城下町大垣イルミネーションは、水の都・大垣の冬を代表する光のイベント。なかでも中心的な舞台となるのが、大垣駅南街区広場に佇む通称「亀の池」です。
大垣駅そばという好アクセスながら、現代の光のアートが重なり合う景色は、この場所ならではの特別な情緒を醸し出します。
白銀の大垣城

白銀の雪に包まれた天守閣がひっそりと佇む光景は、普段とはまるで別の顔。城下町の歴史と静寂が凝縮されたような、息をのむ美しさがそこにあります。
撮れるかどうかは運次第。それがこの景色の最大の魅力かもしれません。雪の予報が出た翌朝は、カメラを手に大垣城へ。偶然と積み重ねが生んだ一枚は、きっと忘れられない宝物になるはずです。
宝光院のはだか祭

2月、野口地区の宝光院で行われる「はだか祭」は、日本に古くから伝わる冬の奇祭。ふんどし姿の男性たちが寒さの中で身を清め、無病息災や五穀豊穣を祈願します。その迫力と熱気は、独特の興奮をもたらします。日本の民俗文化の奥深さを実感できる、他ではなかなか見られない体験。撮影の際は地域の方への敬意をお忘れなく。
墨俣を彩る つり雛

2月、墨俣地区の街並みが、色とりどりのつり雛で飾られます。日本の伝統行事「ひな祭り」(3月3日・女の子の成長を願う祭り)に合わせ、軒先から吊るされた可愛らしい雛人形が連なる光景は、大人気のフォトスポット。古い街並みと日本の伝統工芸が織りなす、冬ならではの情緒的な風景です。
大垣をもっと楽しむ!移動手段ガイド
大垣の観光スポットは、市街地から赤坂・墨俣・上石津など周辺エリアに点在しています。上手に移動手段を組み合わせて、効率よく、そして旅情たっぷりに巡りましょう。
最もおすすめ!レンタルサイクル
大垣の旅を最大限に楽しむなら、レンタルサイクルが断然おすすめです。水門川沿いの柳並木、湧き水スポット、城下町の細い路地etc...。自転車なら、気になった路地に気軽に入り込んで、自分だけの「photogenicな瞬間」を発見できます。
特に人気なのが電動アシスト自転車。岐阜県は平野部が多いものの、赤坂方面や郊外エリアへ行く際には勾配もあるため、電動アシスト付きが快適です。1日わずか1,000円でレンタル可能。コスパ抜群です。
主な貸出場所:
● 奥の細道むすびの地記念館: 芭蕉の旅の終着地に建つ観光施設。観光情報の収集と自転車レンタルが同時にできます。
● クインテッサホテル大垣 : 大垣駅から徒歩すぐ。ホテルフロントで気軽に借りられます。
レンタル後は、マップを片手に水門川沿いを走ったり、赤坂宿や墨俣方面へのサイクリングを楽しんだり。一日では時間が足りなくなるほど、大垣の魅力が次々と見つかります。
路線バス
大垣駅を起点に、赤坂・墨俣・青墓方面へのバス路線が運行しています。本数は多くないため、事前に時刻表を確認しておくことをおすすめします。
電車
赤坂エリアへは養老鉄道が便利。レトロな車両が走る養老鉄道は、乗ること自体が一つの旅の体験になります。
レンタカー・タクシー
上石津エリアの多良峡(紅葉の名所)など、公共交通機関が少ない山間部を訪れる場合は、レンタカーやタクシーが便利です。大垣駅周辺にはレンタカー会社もあります。
徒歩
大垣城・水門川・芭蕉像・湧き水スポットなど、市街地の主要スポットは大垣駅から徒歩10〜20分圏内に集中しています。まずは駅周辺を散策しながら、大垣の雰囲気を肌で感じてみてください。
まとめ 水の都・大垣で、心に残る一枚を

名古屋からわずか30分に位置する大垣。そこには有名観光地とはまったく異なる、静かで深い日本の美しさが待っています。新緑のたらい舟、幻想的な万灯流し、燃える紅葉、つり雛の路地etc…。大垣の四季は、訪れるたびに新しい感動を与えてくれます。まだ多くの外国人旅行者が知らないからこそ、今がチャンス。ぜひ一度、カメラを手に大垣を歩いてみてください。あなただけの「日本の一枚」が、きっとここで見つかります。水の都・大垣で、お待ちしています。